続 生きる日記

風の吹くまま気の向くまま何となく綴りますよ

『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』

『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』
2015/イギリス
監督/ギャヴィン・フッド
脚本/ガイ・ヒバート
出演/ヘレン・ミレン、アーロン・ポールアラン・リックマンバーカッド・アブディ

2017年7本目。
タイトルだけじゃ多分観に行かないタイプの映画なんですが、映画評論家の町山さんの2016年ベストムービーの1本に入っていたので、観てきました。

結果。
観てよかった。
まさか、こんな映画だったとは。
内容もさることながら、最後まで観る者を飽きさせず、むしろ前のめりにさせる作品の力、映画の力をめちゃくちゃ感じました。
編集のテンポも凄く良かったです。ほとんどのシーンが会話劇で構成されており、これが戦争映画?と疑うほどです。
私の知らない俳優さんが結構出ていたのですが、特に印象に残る演技をしていたのがパイロット役のアーロン・ポール。彼の正義には救われもしたし、絶望もしてしまった。
それにしても諜報機関の大佐もありありのヘレン・ミレンがしんしんと怖かったです。
シン・ゴジラ余貴美子さんとか思い出しちゃったり。
シン・ゴジラを彷彿とさせるシーンがありました。
テロリストのアジトを攻撃するしないの一連。
現場からとぉーく離れた会議室でモニター見ながらあーでもないこーでもない。
「私に権限はない、〇〇大臣に聞いてくれ」とか。

ナイロビ上空を飛ぶドローン、パイロットはアメリカの基地で、ロンドンからの指示を待つ。
現代の戦争ってこういうことなのか。
でも何がいちばん恐ろしいかって、私自身が、1人の少女の命は仕方ないかもしれないと一瞬でも思ってしまったことなのです。
自己嫌悪。
私がその少女の立場になるかもしれないのに。
日本人は、いや私は呑気過ぎるし、危機感が全くないんだと思い知らされました。

アラン・リックマン 実写映画での遺作。


最後に一句
《部屋の虫 ドローンかもよ 気をつけて》