続 生きる日記

風の吹くまま気の向くまま何となく綴りますよ

『舟を編む』〜まじめか!嗚呼果てしないダイトカイ〜

6月に入りましたね。梅雨だというのにここ数日太陽はさんさんと降り注ぎ、陽が落ちても部屋の気温が30℃の状態。そんな時は、エアコンの除湿機能を使って湿度を下げるとだいぶしのぎやすくなります。
映画『舟を編む』を観てきました。
まずはじめに、辞書というものに対する私のこれまでの扱いをお詫び申し上げます。なーんにも知りませんでした。
辞書ができるまでの過程はまるで人の成長のようです。
義務教育を終えるほどの年月を要し編みこまれ我々の手元に届いたラブレター。
この映画を観たら今まで私が使ってきた言葉の少なさを痛感させられるわけで。そして辞書にしたためられた言葉の数々を一字一句をかみ締めたくなるのです。人が鉛筆と紙を持って言葉を集め、意味を書いていく「用例採集」という名のアナログ作業。実際に映像で観ると本当に感動します。書いてる!って。愛着わかないわけがない。電子辞書の時代なのかもしれないけど、紙媒体の意味は絶対にあると思う。
馬締が言うんです「時代とかじゃない!」って。
もう『へそ曲がり』の世界ですよ。変わらず突っ込んでけ〜
一枚一枚が指に吸い付くような“ぬめり感”。めくる音。匂い。重さ。辞書の存在がなんだかとっても愛おしくなるのです。個性がありまくりなんです。
手元にある軽量ボディの旺文社 標準国語辞典(4万1千余語)を見たら、
1965年初版発行、1979年新版発行、1980年新版第2刷発行とあります。
多分中学生の時購入したものでしょう。はっ!33年も経過している・・・
ちなみに本作で登場する辞書『大渡海(だいとかい)』は約24万語。(莫大)
今ある辞書を最後まで読み終えたら新しいのを購入してみようかな。
いつだったか忘れましたが、義父が新しい辞書が出るから予約したという話を聞いたことがあります。その時はへぇ〜予約するんだとしか思いませんでしたが、今なら理解できます。お義父さんステキ。無知な自分が恥ずかしい。
そしてやっぱり仕事は尊いものです。
真面目にひたむきにひとつのことをつくりあげる一連の美しさよ。
亮ちゃんじゃないけど「仕事してぇ〜」ってまた叫びたくなりました。

新井浩文瑛太も大絶賛の馬締光也(まじめみつや)演じる松田龍平がはまり役です。低温の中にある灼熱の魂を観た気がします。
さて、「恋」の語釈をどう表現しようか?
恋か・・・もう忘れた・・・いやエイトに恋してる?
誰かと繋がりたい!そんな想いでちょっと考えてみるのもいいかもしれない。