続 生きる日記

風の吹くまま気の向くまま何となく綴りますよ

『嘆きのピエタ』感想

出演:チョ・ミンス イ・ジョンジン 
脚本・監督:キム・ギドク

久しぶりにギドク作品を観ました。カメラワークにおやっ、と思うところがあり、なんとなく新鮮な気持ちに。天涯孤独の借金取りの男の前に母親と名乗る女が現れるところから物語りは始まるのですが、内容はエグイです。気力体力使って少し疲れました。そしてやっぱり、息子を持つ母親の気持ちが分からない問題が発生。いつか分かるときがくるのだろうか? それとも永遠の謎なのか。想像をはるかに超えた人間模様にただただ震え上がっております。ある種ファンタジーといってもいいかもしれません。
どうしたもんかわたしは、韓国映画における、暗いトーンの薄汚れた風景やえげつない人々の姿に惹かれて仕方ありません。逃げも隠れもできないある意味直球勝負の映画。ときどきこういうずどんとくるやつが欲しくなるのです。松江哲明氏(「童貞。をプロデュース」監督)は、デートで観るとお互いを確認できるいい映画と評しておられます。自分のことを語りたくなる映画ということらしいです。因みにこの作品は、第69回ベネチア国際映画祭で、韓国映画初の金獅子賞を受賞しております。気になった方は是非ご体験ください。