続 生きる日記

風の吹くまま気の向くまま何となく綴りますよ

『湯を沸かすほどの熱い愛』

『湯を沸かすほどの熱い愛』
2016/日本
監督・脚本/中野量太
出演/宮沢りえ杉咲花篠原ゆき子駿河太郎、伊東蒼、松坂桃李オダギリジョー


2017年4本目。
この映画は、賛否両論あるなかなかの問題作。
すっごく感動した!
あざとい!などなど。
確かに、泣かせようアピール全開です。わたくしも見事にはまりまして(失礼な文章)、結構こまりました。
娘さんの学校での仕打ちに対するあれこれをみていて、涙が止まりませんでした。お隣にはまさに同じ年代と思しき女の子とその子のご両親が座っていらっしゃいましたが、お母さまはずっと鼻をすすってました。もし自分の娘がって想像したらたまらないですもんね。娘いないけど、姪がって考えたくもないし、私も少しだけ気持ちがわかりました。
花ちゃんすごいとは思ってたけど、びびりましたよ。このさきがホントに楽しみ。

私がグッとくるポイントというのがあって、最近気づいたのですが、後になってわかることをこんなふうにしてみせるのか!というまぁ伏線に近いのですが。
それを見せられた時は、結構いろんな感情が崩壊するんだと判明しました。
時間や年月をかけなければ得られないもの、もしかしたらそれを、愛と呼ぶのかしら?
今回の映画では、手話がそれにあたるのだけど。
あぁそういうことか!と。
宮沢りえ演じるお母ちゃんの娘を思う気持ちに胸が締め付けられ、また泣きそうになるという繰り返し。
うーんやられっぱなしです。

それにしても女は強いな、血とか関係ないな。結束すると凄い力を発揮するんですね。生命力の塊なるものを見せつけられました。
対するおとこー!
オダギリジョーおまえなーっ
つってホント腹が立ちました(笑)。
そこがいいのでしょう。

エンディングも多分好き嫌いあると思うのですが、私はちょっとギョッとしてしまいました。
タイトルがそうか、そうだもんなと納得はできるのですが、あ?え?そうきます?な気持ちに。
園子温監督の『ちゃんと伝える』という映画にも似たような場面があったと記憶していますが、あれはなんか笑えたというか、哀しいんだけどそれ含めみたいなところがあったようななかったような。ふわふわしてますが。
しかし双方ともなかなかユニークな表現方法であることは確かです。

“余命2ヶ月、何ができる?”
このコピーをみて問いますわな。
行き当たりバッタリで先を考えてない私は結局ダラダラしてしまうのではないか。
とみせかけ、実はものすごく慌てふためく姿も見える。
と思った次第。

場内が明るくなって、涙目が恥ずかしいわ。なんてそわそわしてたら、最後に思いもよらぬ一撃が。
前段の隣りにお座りのお嬢さんの「はぁーもう眠かったー」ってひとこと。
破壊力ハンパなー
一気に目が覚めたのは言うまでもありません。
こんなんがあるから映画は映画館で観るが好きの瞬間でした。