映画を愛する者ならば、観なくてはならない作品が膨大にあるのですが、寅さんシリーズもそのひとつであります。
いつかインフルエンザになった時、いつか骨折して入院した時に、
と思ってはいるのですが、その時は来ず…。
そんな身分で最新作『男はつらいよ お帰り寅さん』を観ました。
横尾忠則氏となにやらありましたが、その後どうなったんでしょうか?
は、さておき。
毎年お正月になると寅さんと釣りバカを楽しみにしていたであろうお客さんで場内は割と賑わっておりいい雰囲気でした。
過去の経緯を当時の映像で振り返る
初心者に大変優しい編集のおかげで、内容がすんなり入ってきました。
若かりし頃の前田吟さんが遠藤章造さんに見えたなぁ。賠償さんもめちゃくちゃキュート。スクリーンで初めて渥美清さんを観たのだけど、圧倒されてしまった。顔力。なんかゴジラ並みの存在感…。
マドンナを演じたかつての女優さんたちの美しさもため息がでるほどで、眼福でございました。
吉岡秀隆さん演じる満男の「今ここにおじさんがいてくれたらー」まさに映画を観ているすべての人がそう思ったに違いありません。
寅さんのユーモアってどことなくウッディアレンがつくる映画のそれに似てる気がしました。
忖度しない感じ。言われたら痛いところついてくる感じとか。気まずいを作り出す人。
寅さんが出てくるシーンはホント何回も吹き出してしまいました。メロンのくだりとか。
モテるよね。女の人に。わかるわかる。
満男もイズミちゃん(後藤久美子)もいい感じに歳を重ねて、満男のくたびれ感など少々サイコちっく漂っててむしろセクシーという(笑)。
今は人情を恋しく思う時代なのかな。せめて映画の中だけでも。と。
面倒な人間関係はできるだけ避けたい私みたいな人が大多数の世の中だもんな。
映画を観ていいなぁって思うのに実際そうなったらヤダって
そんな考え方よくないよな。
けど、そうなったら逃げないで飛び込む覚悟だけはしておこうと思ったのでした。
そんな気持ちを毎年思い出させてくれていたのが寅さんだったのかもしれないですね。