続 生きる日記

風の吹くまま気の向くまま何となく綴りますよ

『ノマドランド』を観た

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はい、私も予告を観た時から錦戸さんを思い出さずにはいられませんでした。
観たかな?恐らく観たよね?

本年度のアカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞を受賞。
フランシス・マクドーマンドは3度目の主演女優賞って!
とりすぎーすごすぎー
というわけで、アカデミー発表前と後で2回鑑賞してきました。

序盤、亡き夫の服を抱きしめるところはまた泣いた
だって、においがする気がしたんだもん
旅は始まったばかり
キャンピングカーでの生活
悪くはなさそうだが…。
メンテの技術は必要だ
タイヤのスペアをつんでないだって!
そらぁ怒られるわ
コミ力もないとな
助けを求められるか?
健康でないとな
本作においては、ノマドの民(役者ではなく、実際のノマドの人たちが出演)は一様に善良で、比較的アウトドアを楽しんでいる風。季節労働に関しても淡々と映し出されているため、社会制度や政治に対する批判的な描き方はあまりされておりません。
とはいえ、ノマドの多くは60歳以上と思われ、やむなく車上生活をしているといった印象でした。
それにしても冬はかなりやばそうでした。凍死する人もいそう。

ディスコのような内装のキャンピングカーなら平気なのでしょう。
ランドリー付きで一体いくらするのかしら?
資本主義にまみれちまってるよわたし。
主人公のファーンはお金と時間をかけて改造したおんぼろ車を相棒にアメリカの大地をひた走り、仕事をして、寝て食べて休んで、太陽を浴びて、時にロマンスもありつつ1日1日を生きていきます。とても真っ当に。
でも、あれか、大事にしていたアンティークの皿を割るような男とはやっぱりひとつ屋根の下では暮らせないか?!
段ボール箱を運ぶ時は底に手を添えようと深く心に誓いました。
ファーンの目に映るアメリカは、わたしの知らない見たこともないアメリカ。
自然があまりにも圧倒的で、人間なんてららららららら
あまりにも無力だわ
それでも
生きていかなくちゃね
目覚めよ原始の子
ファーンの姿に自分を重ね、わたしならどうする?と自問自答。
価値観は多様にある
今はその過渡期
ありったけの思い出と愛と笑いでこころを満たしたい
ホームレスではなくハウスレス
いつかまた路上であえる
冒頭で紹介されるAmazonで働く仲間の腕に入ったタトゥー。スミスの歌詞の一節“家は心の中にある”を今一度かみしめてみる。

悪いことが起きそうな予感バリバリのフランシス・マクドーマンドですが、今作ではお茶目な一面が随所にみられ、なんだかほっと致しました。
フルートからの排泄とか、ワニワニパニックとか、少女のようでもありました。
それにしても説得力のあるお顔です。

クロエ・ジャオ監督
マーベルの新作『エターナルズ』ではどんな世界を見せてくれるのか、めちゃめちゃ楽しみ!
娯楽は絶対必要なのです!